元信託銀行・株式ファンドマネージャーから No.3 <機関投資家の習性>

2017年05月26日


元信託銀行・株式ファンドマネージャーから No.3

 

<機関投資家の習性>

 

 機関投資家は、年金基金等に対し、四半期毎に、投資パフォーマンスの説明を行います。

 実際に説明にあたるのは、機関投資家のセールスマンであることが多いです。

 大手の年金資金等のスポンサーの中には、投資パフォーマンス順に機関投資家のランキングを行い、2~3年毎に、選別されます。

 投資信託等も基準価額が公開されていますので、ランキングされます。

 

 したがって、機関投資家のファンドマネージャーには、ベンチマーク(国内株式では、TOPIXが多い)を上回り、かつ、他の機関投資家を上回ることが、至上命題となるのです。

 

 謳い文句には、「調査の上、中長期的観点から銘柄選択をして・・・」とありますが、上述の制約があるため、謳い文句通りに、投資したくても、サラリーマンである以上、至上命題に従わざるを得ない事情があることを知っておいてください。

 

 もちろん、英米では、独立系で、投資哲学、理念に忠実に投資を行う機関投資家もあるので、そちらを選ばれる方が得策なのかな~?と思っています。

 

(平成29年5月)

 

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