元信託銀行・株式ファンドマネージャーから No.2 <まとまった資金を投資する方法>

2017年05月11日


元信託銀行・株式ファンドマネージャーから No.2

 

<まとまった資金を投資する方法>

 

 不要不急の資金を投資する場合に、私の経験上、うまくいくと感じた方法。

 

 日本の銘柄であれば、ファナックやキーエンスのような無借金で、技術力、収益力が高く、株式市場全体が大きな変動をしていない時は、プレミアムがついている銘柄が世界中には、いくつもあります。これを「プレミアム銘柄」と呼ぶことにしましょう。

 

 2000年のITバブル崩壊、2008~2009年のリーマンショックのように、株式市場が世界同時に下落する局面では、業績予想が悪化していなくても、株式市場全体の下落につられて「プレミアム銘柄」までもが下落していきます。むしろ、普段プレミアムがついている分だけ、その下落率は大きくなる傾向があります。

 世の中の雰囲気は真っ暗になって、株式投資に対して極端に悲観的なコメントがあふれます。そうすると短期投資の投資家がわれ先に投げ売ります。

 「プレミアム銘柄」は株価が回復するのも早く、そのため簡単ではありませんが、この急落局面から反発するタイミングで、数回に分けて、買っていきます。「不要不急の資金」だからこそ、業績予想を無視するかのように急落した「プレミアム銘柄」を購入することができることです。

 

 こういうシーンはせいぜい10年間で2~3度。このシーンを忍耐強く待てる投資家は目を見張るような成果を手にしています。

 もし「プレミアム銘柄」がどの銘柄なのか分からない方には、そうした「プレミアム銘柄」に投資している投資信託や投資ファンドもありますから、これらの商品を上述の方法で購入するのもありかな!?と思っています。

 

(平成29年5月)

 

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