<少数の銘柄が株価指数を振り回すケース 日本>
ホーム > <少数の銘柄が株価指数を振り回すケース 日本>

<少数の銘柄が株価指数を振り回すケース 日本>


元信託銀行・株式ファンドマネージャーから No.9

<少数の銘柄が株価指数を振り回すケース 日本>

 

 少数の銘柄の上昇率がずば抜けて大きくなると、当然、少数の銘柄の時価総額も、ずば抜けて大きくなり、やがて、株価指数全体の時価総額に占める比率も大きくなり、指数全体を振り回すようになるのですが、それがファンドマネージャーの頭痛の種になることがあります。

 

 私がかつて日本株式のファンドマネージャーだった時代にも、そういうことがありました。

 

 ちょうど、1999年後半のITバブルと言われた時代。当時は、「ソフトバンク」と「光通信」が、大きく動き、私のファンドマネージャーとしての目標である「ベンチマーク:TOPIX(東証株価指数)を上回る」ことを達成する上での頭痛の種となりました。

 当時の「ソフトバンク」は、未だ現在の携帯電話サービスを提供する会社ではなく、米ヤフー(Yahoo! Inc.)の筆頭株主であることに象徴されるインターネット・サービスの旗手として、市場では、インターネット業界の成長の恩恵を最も多く受ける銘柄として、認識されていました。

 同様に、「光通信」は、当時普及率が高まっていた携帯電話(=ガラケー)の販売会社ながら、当時は、セクターとして独立していた「通信セクター」に分類されたこともあり、市場には、異常とも思える高い成長期待がありました。

 

 両銘柄とも、株価は急上昇し、時価総額も大きく膨らみ、機関投資家は保有していなければ、ベンチマークであるTOPIX(東証株価指数)に負けるため、割安と思っていなくても、買わざるを得ないorオーバーウェイト(指数に占める割合より高い割合である銘柄を保有すること)にせざるを得ないやっかいな存在でした。

 

 「事前に決められた指標をもって割安度を測り、銘柄選別をする」という投資哲学を投資会社である機関投資家=会社全体として強い意志を持ち、共有、実践しているごく一部分の投資会社を除けば、短期間であろうとも、ベンチマークに劣後することが許されないというのが、一般的な機関投資家の宿命といえます。

 私の場合も、ご多分にもれず、このチキンゲームに参加せざるを得なくなり、飛び乗り、飛び降りという投資行動で、ITバブルの洗礼を受けました。

 

 それはともかく、投資信託や投資ファンドを選別する場合、短期間のパフォーマンスではなく、長期間のパフォーマンスをみることが重要になります。特に、投資目的、投資期間等が明確な場合は、短期間のチキンレースをどううまく乗り切るかなどというゲームは、ファンドマネージャーという職業の人に任して、長期間のパフォーマンスが良い投資信託や投資ファンドを選別する事に注力される方が賢明かと存じます。

 

 

金融商品仲介業に関する表示はこちら